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知識ゼロからのマルクス経済学入門   弘兼 憲史
ロバート キヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士)

マルクス経済学の基本を分かりやすく解説した本。
挿絵っぽい感じで島耕作がマルクスを語ってるのが
なんかミスマッチで笑える。

サブプライムローン問題の後に書かれた本で
その辺りもマルクスの考え方と重ねて書いていて
マルクスの先見性が垣間見えて面白い。
とても平易な表現を用いてエッセンスを解説してるので
入門書としてはとてもよいと思った。

僕は共産主義者でもマルキストでもないけど
マルクス経済学の資本主義の分析は
非常によく出来ているなぁという印象。
能力ではなく稼いだお金に対して賃金が払われるということや
資本家が儲かる仕組みなんかは
仕事をしてる人間なら体感的に分かる部分も多いのではないかと思う。


これを読みながら
昔読んだ「金持ち父さん貧乏父さん」に
ラットレース(働いても資産が貯まらない状態)から抜け出すためには
お金に働いてもらわなくちゃいけないと書いてたのを思い出した。
マルクスは資本主義の仕組みを暴きだして批判の対象としたけど
ロバート・キヨサキは仕組みを理解してうまく使って
資本主義の世界の中でうまくやっていったんだろうな。
批判するにしても使いこなすにしても
深い洞察が必要なんだなぁと内容以外のところで
妙に感心してしまった。

| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 21:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
寝ながら学べる構造主義   内田 樹

ずっと気になってたタイトルだったので読んでみた。

構造主義前史としてマルクス、フロイト、ニーチェ、
構造主義の始祖としてソシュール、
構造主義四銃士としてフーコー、バルト、レヴィ=ストロース、ラカンの
その思想の中の有名な部分に焦点を当てて
分かりやすい説明で解説した本。

いくつかは以前に本で読んだりしたことがあって
難解な思想で理解が大変な部分が多かったように記憶してたけど
こんなに分かりやすく説明できるもんなんだなぁと感心した。

ソシュールとレヴィ=ストロースの考え方が好きだったけど
これを読んでバルトの考え方も面白いなぁと思えたので
詳しく本を読んでみたいなと思った。

構造主義の全体像や流れを捉える入門書としては
とてもよかったんじゃないかと思う。

| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 23:01 | comments(2) | trackbacks(0) |
無常の見方―「聖なる真理」と「私」の幸福

スリランカ上座仏教長老の本。
タイトルに惹かれて読んでみた。

すべてのものは変化していて
同じ姿形でいるものは何もない。
その移ろいゆく世界の新の姿を知りなさい。
そして執着を捨てなさい。
という感じの本。

基本は客観的に現象を捉えるというアプローチで
そこから得られた認識を元にした無常の説明は
例も具体的で非常に分かりやすい。
っていうか、無常の例え話の内容が
僕が日常的に人に話してる内容と丸被りしてて
既視感がありすぎて
もしかしたら僕は悟ってるのかもしれないとさえ思った(笑)。
自分が考えてたことが仏教と親和性が高いのは
育った環境のせいかもしれんなと思ったりして
それはそれで内容とは別の楽しみがあってよかった。

春にしか桜を見ない人を引き合いに出して
人間は都合のいいところだけを見るってことを論じたりと
教訓になりそうな話もたくさんあって面白かった。


ただ、以下の点に関しては個人的に不満が残った。

1.上座仏教は釈迦の教えを伝える仏教で
  仏を拝む大乗仏教とは違って
  修行によって自らが悟ることを目的としているので
  宗教ではないし信仰もない。
  他の宗教は存在が確認されておらず
  人格的にも未熟な神を信仰している時点で間違っている。

  と言いながら明らかに釈迦を信仰している。
  もし書かれた内容が真理だとすれば
  誰が見つけたかということは重要でないはずなのに
  見つけた釈迦を特別視し
  釈迦にしかできないことがたくさんあるかのように語って
  釈迦を特別視している様子は信仰としか言いようがない。

2.そもそも真理を語るのであれば
  他の宗教がどうかということは問題ではないはずなのに
  わざわざ他の宗教を徹底的にこき下ろしている。
  それは不必要な争いを生むようなやり方だし
  そもそも他との比較で優劣が決まるのであれば
  それは相対的な価値でしかなくて
  絶対的価値である真実とは言い難いように感じる。
  ってか、そもそも絶対的なものはないって自分で言いながら
  釈迦の教えは絶対的な真理として扱うって・・・。
  
3.無常の概念は仏教しか気づいていないと言う驕りがある。
  福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」に書かれてることは
  この本に書かれてる無常そのものだし
  相対性の話はソシュールの差異の体系と重なる部分がある。
  釈迦とは別のアプローチで
  そこにたどり着いた人々を蔑ろにしている。


本としてはいいところと悪いところがあって
両方を足せばプラスマイナスゼロかな。
まさに無常。

| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 00:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
武術革命―真の達人に迫る超人間学   著:日野晃
深夜番組SRSで見て以来
ずっと気になっている武術研究家の日野晃の本。
日野晃は古の武士の超人的な技を再現することを目標に
研究を重ねている人のようなんだけど
技の構造を分解して一つ一つの要素を突き詰め
それらを論理的に解読し説明しているのが印象的。
もともとジャズミュージシャンだったので
宮本武蔵の五輪書を音楽や人生への取り組み方に応用したり
あるいは武術から他者との関係性について言及したり
スポーツなどでのセルフコントロールの方法の一端を垣間見せたり
武術から得た考え方の核のようなものを
他のものに応用していく方法論も提示していて
武術の本というよりは思想・哲学の書という印象が強かった。

やみくもに戦う技術を突き詰めたり訓練したりするのではなく
「武術とは何か」「強さとは何か」といった
自分が取り組もうとすることに対する問題提起や
自分が扱う言葉の定義についての考察があり
それに対する自分なりの答えを見つけてから
物事に取り組むというストイックな姿勢に
心を打たれたし共感できた。
例えば「力を抜く」ということについて
一番力が抜けるのは寝ている状態だけど
それでは次の動作に移れないから
力を抜けというのは本当に力を抜くのではなくて
緊張を緩めて必要最小限の緊張に留めろということであり
「緊張」の反対は「脱力」ではなくて「緩める」だ
という風に思考を巡らせている。
当たり前のことのように何気なく使っている言葉を
深く突き詰めて考えることで実像を把握し
抽象的なものを具体化しようとする辺りに
人柄がとてもよく出ていると思う。

本の内容も十分に面白いけど
物事に対する取り組み方や思考回路を見ることで
自分自身のあり方を考えるヒントになるのではないかと思った。


甲野善紀の身体理論と比較してみると
いかに重力をうまく使うかとか
パンチを出すなどの部位の動作も
全身運動として捉えるとか
言葉で見る限りでは大きな違いはないけど
一つだけ大きく違う部分がある。
それは「ねじる」という動作についてのところで
甲野善紀はねじるという動作自体に対して
完全に否定的な発言をしているのに対して
日野晃は左右のコンビネーションを出す場合などは
身体をねじった時に生じる力を使うと言っている。
身体理論としてどちらが正しいということではないけど
「戦い」というシチュエーションに絞って考えるなら
攻撃を出した後の体勢や攻撃をかわされた後の体勢を考えると
常にニュートラルな体勢を維持できるわけではないので
より実戦的なのは日野晃の方法論のような気もするかな。
人間力とか能力の違いというよりは
流派の違いという感じがした。
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 12:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
簡単に、単純に考える  羽生善治
羽生善治と二宮清純、平尾誠二、金出武雄との対談を収めた本。
ニコニコ動画とかYOUTUBEで見た羽生マジックがあまりにすごくて
羽生善治に興味を持ったので買ってみた。


二宮清純との対談はどことなく噛み合ってない印象。
羽生が実践者であるのに対して
二宮が外側から評価するスポーツライターという立場であり
そもそもものごとに向き合う根本的なスタンスに違いがあるから
共通する感覚を持ち合わせてないのかもしれない。
その中で出てきた
   不利な状況を喜べる人間と、喜べない人間がいる
という言葉はある種のパイオニアすべてに当てはまると思うし
その力を持つ人は道を切り開ける人なんやろなぁと思った。


平尾誠二はいわずと知れたラガーマン。
神戸製鋼と言えば真っ先に平尾が浮かぶほどの立役者。
やはり道を切り開いた人だけあって
勝負の捉え方や組織論、洞察力、創造力、感性など
様々な事柄に対して自分なりの答えを明瞭に持っていて
しかもとても魅力的にそれを語るのでグイグイと引き込まれる。
その中にあった
   これからの組織は、個人一人一人が判断し、
   決断していく方向に変わっていくだろうと思います。
現在の会社組織における意思決定速度の問題と
とてもリンクする考え方やなぁと思う。
それとは別の話になるけど
甲野善紀が体の向きを変える動きの説明でよく言う
小魚の群れが一斉に向きを変えるように
体の各部が一斉に向きを変えれば
通常の腰などを起点にした溜めのある動きより
早く動くことが出来るという考え方も
同じような考え方かもしれんなぁと思った。
効率化を求めていくと
身体においても組織においても
いかにタイムラグをなくし同時進行で動けるかが重要ってことかな。
これはなかなか面白いなと思った。


金出武雄は世界のコンピュータ研究の第一人者らしい。
人間の脳とコンピュータを比較しながら
装置としての人間の身体の機能を分析していて
例えば手は道具としても使えるし温度などのセンサーにもなるし
いろいろな機能を統合した装置になっていて
現時点のテクノロジーでは人間と同等のものを作ることが出来ないとか
そういう視点からの切り込み方は新鮮だった。
この人も割とさっくりした言葉遣いをしていて
現時点で出来ることと出来ないこととか
きっちりと二分化していて話が分かりやすい。
将棋の盤面の可能性は世界の分子の数より多いとか
そういうおもしろい小ネタも挟んでくるので
読んでいて飽きない感じだった。
この人との対談の部分には心に留めておきたく内容がいっぱいあって
・素人のように考え、玄人のように実行する
・問題解決は抽象化して考え、細部にはとらわれないようにする
・「できない」ことを知ることで、
 それを避けて通ることでよりよいものを生み出せる。
・昔からのやり方やいきさつにとらわれずに
 何かやりたいことがあったら「簡単に、単純に考える」。
などが特に印象に残った。

全体を読んで思ったことは
羽生善治という人は
とてもシンプルな思考をする人だということ。
「大局観」によって直感的で場面の良し悪しを判断することで
思考の過程を省略するしながら
必要なところでは「読み」を使って細かい詰め方を考える。
この2つの能力は将棋に限らず使えると思うし
意識的に深めていっても面白いんやろなぁと思った。
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 19:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
村上春樹、河合隼雄に会いにいく
心理療法家の河合隼雄と村上春樹の2日間の対談本。

小説や心理療法、オウム真理教や阪神・淡路大震災の話など
いろんな話が出てくるけど
コミットメント(関わり)とデタッチメント(関わりのなさ)という部分が
この本のとても大切な部分を占めているなと思う。
特に河合隼雄のコミットメントの捉え方が
面白いなぁと思ったので引用してみる。
  「なんでもしてやろう」とか「頑張ってやろう」ではなく、
   外見的にはむしろデタッチしているかのようにさえ見える。
   つまり、「静かで深いコミットメント」なのです。
僕なんかが誰かと深く関わりを持とうと思ったら
それこそ「なんでもしてあげないと」とか思ってしまうけど
表層的にコミットメントするのではなくて
存在としてコミットメントするというのは
とても深いと思った。

あと面白いと思ったのは
村上春樹が身体について語ってる部分で
小説を書き始めてから
自分の身体的な部分や生理的な部分に興味を持ち
体を動かしていたら体型なんかが変わってきて
それに伴って自分の小説観や文体が変わったというところ。
一つ前に読んだ「自分の頭と身体で考える」にも引用されてたけど
身体感覚の重要性を改めて感じた。

他にも源氏物語に出てくる怨霊なんかは
現実の一部としてあっただろうって言ってるとこは
とても共感できたなぁ。
結局、今と昔とでは世界の区切り方とか認識の仕方が違うし
今の常識が当時の常識に当てはまるわけがないと思うし
現代でも誰かが何かを感じたとしたら
事実はどうであれその人にとっての真実は感じたことやと思う。

最後の方に暴力性についての話が出てきて
例えばいじめがあったとして
相手を殺してしまうまでいじめてしまうのは
現代の日本では暴力性や死が否定されていて
それらを極力見えないようにした社会構造だから
誰しもが持っている暴力性や
あるいは昔なら昆虫なんかから学んだであろう死について
無自覚なままに育っているんじゃないかってのは
僕も似たようなことを考えてたのでとても理解できると思った。

話のテーマだったりメタファーだったりが
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」のネタが多様されてるので
それを読んでからの方が楽しめる本やろうなぁと思います。
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
自分の頭と身体で考える   養老孟司+甲野善紀
知り合いから小包で送られてきた強制レンタル本の一冊。

養老孟司と甲野善紀の対談本。
読んでみた感想は共感できるところは多々あるけど
話の主となってそうな内容で目新しい部分は少なかったかな。
なぜかと言うと、ここに書かれてたことの中に
自分でも考えたことのあるような内容がたくさんあったし
甲野善紀氏の身体論に関しても別で読んで知ってたから。

では、面白くなかったかというとそんなことはなくて
読んでて引き込まれるような話が多かった。
巻末の解説にも書いてあったけど
この手の話は抽象的な言葉の羅列になることが多いけど
この本はたとえ話も含めて
具体的で分かりやすいのがよかったかな。
何もかも正しいことを言ってるとは言えないかもしれないけど
はっきりとした物言いになっているのは
まさに身体感覚に則った話の仕方という感じがした。

共感できるところが多かった理由は
この二人が日本の共同体意識みたいなものに帰属できない
どちらかというとマイノリティに属する人たちだからだろう。
いわるゆ世間一般の外側から見ると
世間一般って同じように見えてるんだなぁってのは
なんか共感したし感心もした。
ただ、はみ出した人が同じような感覚を持っちゃうのは
どこかではみ出しもの同士の共通意識みたいなものが
見えないところで働いてるせいかもしれないと思ったので
その辺りは自分でも気をつけなければいけないと思った。
今読んでる別の本にも少し出てきてるけど
学生運動をやってた学生たちの組織が
体制側の組織体系と変わらなかったみたいに
反体制を叫ぶ人たちが体制化してしまうのは
いろんな場面でよくあることやなぁと。

内容で面白かったのは筋収縮の話かな。
筋収縮すればなぜ力が出るのかは
科学的には実は分かってないというのは
目から鱗というかびっくりだった。
あとは専門家とプロの違いとか
老人医療の問題とかは
僕も近いイメージを持ってたけど
僕の考えてたのとはアプローチの仕方が違ったので
そういう角度でも見れたかと面白かった。

全体を読んで思ったことは
発売された10年前にこの本を読んでたら
たぶん今の僕は僕じゃなかっただろうなぁということ。
もちろんこの二人に比べればまだまだ浅いだろうけど
僕がこの10年の間に悩んで見つけた答えと重なる部分が
この本のあちこちにあったから
もし10年前に読んでたら
たぶん今とは違った悩み方をしてたんやろなぁ。
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 23:41 | comments(2) | trackbacks(0) |
共産党宣言 共産主義の原理  著:マルクス=エンゲルス
マルクス,エンゲルス,マルクス=レーニン主義研究所
資本主義社会に生きているから資本主義は体感的に分かる。
テレビや書籍なんかで得た情報で社会主義や共産主義は
概要だけはなんとなく知ってる。
けど、ちゃんとした中身を知らないことにふと気付いたので
根本経典とも言うべきこの本を図書館で借りてきてみた。

抱いていたイメージでは社会主義や共産主義は
前時代的な感じやったけど
実際に中身を読んでみるとむしろ進歩的かもしれない。
ただあまりにもあまりにも性善説すぎるというか
人間が理想通りに行動することを前提にしているから
ロマンチシズムに溢れていて
現実的実現性が感じられないなと感じたけど
それはもしかしたら社会主義や共産主義を掲げた国家が
崩壊していくのを目の当たりにした時代を経た今に生きるから
そう感じてしまうのかもしれない。
人間が人間である以上は理想にはなれないし
それは理想的な世界は作れないってことやと思うし
現実的な手段を用いて「今より少しマシ」な世界を
常に目指すしかないんやろな。
現実的な手段を用いても結局のところ現実は悪くなってるから
アンチテーゼとして理想を掲げることは
どこかで必要なことなのかもしれんけど。

あと驚いたのはこの本自体がアジテーションになってて
暴力やテロルを肯定しているところかな。
革命にはそういったものが不可欠なのは分かるけど
平和な日本で暮らしてる僕には驚異的ですらあった。
と同時にこのことを知ったおかげで
Rage Against the Machineの音楽や活動の意味が
前より少し分かったような気がしたのはよかったかな。
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 01:08 | comments(2) | trackbacks(0) |
論理の方法-社会科学のためのモデル-  小室直樹:著
社会学の入門書として非常に分かりやすい本じゃないかと思います。
本の構成も非常によく出来ていて
社会には法則があることを示す所から始まり
経済学を例にしてモデルの作り方を説明し
資本主義とキリスト教との関係を示した後に
そのまま宗教モデルの解説に行き
日本の歪んだ資本主義の話から
日本の政治モデルと歴史モデルを述べて終話。
主にマックス・ヴェーバー、丸山真男、平泉澄の学説を
モデルとして分かりやすく解説しています。
順序よくテンポよく話が進むので
すいすいと読んでいるうちに
いろんな物事が分かったような気になる(笑)。
明治維新が起こった思想的背景なんかを
モデルで話することで分かりやすく解説してたとこが
特に面白かったかな。
日本人に資本主義が馴染まない理由もよく分かりました。
キリスト教と天皇崇拝の共通点とかも興味深かった。
社会主義がなぜ失敗したかも書かれてるんだけど
それが分かってる今ならば社会主義国家は成功するのか?
という疑問が頭を離れませんでした。
経済学モデルとか資本主義とキリスト教の関係は
大学で経済学部に所属していたので
授業でやってたし目新しくはなかったですが
大学の授業より格段に分かりやすかったです。
非常に分かりやすい文章で内容も楽しめたので
この人の本は他のも読んでみようかなぁと思いました。

論理の方法-社会科学のためのモデル-
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 23:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
音を視る、時を聴く −哲学講義−  大森荘蔵+坂本龍一
1982年なんで相当古い本なんですけど
今読んでも内容は全然新しいです。
多くは認識論かな。
知覚活動の話が多くて
聞こえるとか見えるというのは
振動なり光なりで物理現象はそれとしてあるけれども
それが結局、どのように人間に見えるということなのか?
という科学から一歩、人間に踏み込んだ問いかけに
まず引き込まれてしまう。
未来・現在・過去と言った場合の
それぞれはいったいなんなのか、
そもそも時間を現在なら現在の点で
科学のように静止した点で捉えた場合
そこは羊羹を包丁でスパッと切った場所のように
何も存在しえなくなってしまうので
「飛んでいる矢は実は静止している」
「アキレスとカメ」
のようなパラドクスに陥らないために考え得る
時間というものの概念は「領域」のようである
といった考え方は非常に面白い。
大森氏は「今頃」という言葉でそれを表現していた。
これに近い概念で僕が使っている言葉は何かなぁ
と考えてみたらアナログって言葉だなぁと思った。
例えば1秒を数学的に細分化していくと
どこまでも細かくなってしまうけれども
アナログの1秒は永遠に細かくされる1秒を
すべてその中に含有しているわけで
そゆ意味でその厳密に測定しきるわけではなく
だいたいそのくらいという曖昧さを残した
「アナログ」という言葉を僕はすごく好きで
それを発展させるためのヒントを少し得たかなと。
基本的に坂本龍一との対談の形式になっているので
いろんな哲学的思考が音楽に置き換えられていて
めっちゃ難しいことも噛み砕かれているので
これはいい本だなぁと。
大森氏の哲学は非常に人間的で
幾何学などは人間がいなかったとしても
成立し得る法則を描こうとしているわけだけど
それとは別に人の「生」というものを
あくまで人間の身体感覚のレベルから
大きく引き離すことを拒否しているところで
ある意味で非常に現代の文化に近いような気がする。
大森氏自身は
「新しい常識を作って
 それを自分自身で実行しようと試みている」
といった内容を話しているんだけれども
そういったものが与えた影響は
少なくないのではないかと思う。
思想とアートという結びつきが
80年代初頭において
こういった形でなされていったのか
という意味でも非常に興味深いものがある。

ちなみに坂本龍一の写真が妙に若いのも面白い(笑)。

関係ないけど
この本をたまたま読んでたとこだったんだけど
昨日、NEWS23に坂本龍一・細野晴臣・高橋幸宏が出てた。
反戦ソングみたいなのを演奏してた。
正直、偽善っぽくてそういうのは苦手なんだけど
その音の密度というか
聞き流せないような感じは
巷に流れてるポップソングとは一線を画していて
こんなの哲学のない人間には作れないよなぁ
と思った。
ASA−CHANG&巡礼の「花」って曲を聴いた時みたいな
そんな衝撃があった。
それ自体は淡々と静かなのに
無理矢理に内面に入り込んできて
感情を掻き乱すような音楽。
ちょっと宗教音楽にも近い感じ。
巡礼の曲の方がもっとなんというか
聴いてて崩壊させられそうな怖さがあるかな。
3人のはもっとふわふわした感じだった。
ギターが小山田圭吾でこれまたよかったな。
NEWS23は何気にこゆのをやるから
そこは好きかな。
筑紫哲也のコメントはあんまり納得できません。

って、まぁそれはおいといて
この本は芸術を楽しむように読める
なかなかよい本ですよってことで。

音を視る・時を聴く―哲学講義―
| 思想・哲学及びそれ関係の本 | 22:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
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